歩くときの股関節の痛み、原因と受診の目安とは?|放置しても大丈夫?怖い病気の可能性は?
「歩き始めると股関節が痛い」
「長く歩くと足の付け根が痛くなる」
「階段の上り下りで股関節に違和感がある」
このような症状でお悩みではありませんか?
股関節は、歩く・立つ・座るといった日常生活のあらゆる動作に関わる重要な関節です。
そのため、股関節に痛みがあると日常生活に大きな支障をきたします。
また、「歩くと痛いけれど、そのうち治るだろう」「年齢のせいだから仕方ない」と様子を見ている方も少なくありません。
しかし、股関節の痛みの原因はさまざまで、中には早めの治療が必要な病気が隠れていることもあります。
今回は、歩行時に股関節が痛くなる原因や、受診の目安、整形外科で行う検査や治療について詳しく解説します。

股関節はどこを指すの?
「股関節が痛い」と思っていても、実際には痛みの場所が異なることがあります。
股関節とは、骨盤と太ももの骨(大腿骨)がつながる関節で、痛みは主に足の付け根(鼠径部)に感じることが多いです。
一方で、
- お尻の痛み
- 太ももの外側の痛み
- 腰の痛み
を股関節の痛みと思っているケースもあります。
そのため、正確な診断には痛みの場所や動作との関係を詳しく確認することが重要です。
歩くと股関節が痛くなる主な原因
① 変形性股関節症
中高年の女性に多い病気です。
股関節の軟骨がすり減ることで、関節に炎症が起こり、痛みや動かしにくさが生じます。
初期症状
- 歩き始めに痛い
- 長く歩くと痛い
- 靴下を履きにくい
- 足の爪が切りにくい
初期には休むと改善することが多いため、受診が遅れがちです。
② 股関節周囲の筋肉や腱の炎症
運動や長時間の歩行などで、股関節周囲の筋肉や腱に炎症が起こることがあります。
特に、
- ウォーキングを始めた
- ランニングをしている
- 長時間立ち仕事をしている
という方にみられます。
安静にすると改善することもありますが、痛みが続く場合は診察が必要です。
③ 大転子部痛症候群
股関節の外側が痛くなる病気です。
特徴
- 横向きで寝ると痛い
- 階段で痛い
- 長時間歩くと痛い
- 股関節の外側を押すと痛い
女性に比較的多くみられます。
④ 腰の病気が原因の場合も
股関節が痛いと思っていても、原因は腰にあることがあります。
例えば、
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
では、お尻から股関節、太ももにかけて痛みが出ることがあります。
特に足のしびれを伴う場合は、腰の病気も考慮する必要があります。
⑤ 骨折や骨壊死など注意が必要な病気
転倒後に歩けないほど痛い場合は骨折の可能性があります。
また、比較的若い方でも大腿骨頭壊死症という病気が隠れていることがあります。
この病気では、股関節への血流が低下し、大腿骨の一部が壊死してしまいます。
初期はレントゲンでは異常が見つからないこともあり、MRI検査が必要になる場合があります。
「怖い病気ではないの?」と心配な方へ
股関節の痛みの多くは、適切な診断と治療によって改善が期待できます。
一方で、次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 安静にしていても痛い
- 夜中に痛みで目が覚める
- 急に歩けなくなった
- 転倒後から強い痛みがある
- 発熱を伴う
- 足に力が入りにくい
これらは骨折や感染症、神経の病気などの可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。
受診の目安は?
次のような場合は整形外科を受診しましょう。
痛みが1〜2週間以上続く
一時的な筋肉痛であれば改善することが多いですが、長引く場合は原因を調べる必要があります。
歩くたびに痛い
歩行のたびに痛みが出る場合は、関節そのものに問題がある可能性があります。
動きが悪くなってきた
- 足が開きにくい
- 靴下が履けない
- あぐらがかけない
このような症状は変形性股関節症でもよくみられます。
痛みが徐々に強くなっている
症状が悪化している場合は、早めに原因を確認しましょう。
整形外科ではどのような検査をするの?
問診・診察
まず、痛みの場所や症状が出るタイミングを詳しく確認します。
股関節だけでなく、腰や膝の状態も合わせて診察することがあります。
レントゲン検査
変形性股関節症や骨折などを確認します。
MRI検査
レントゲンでは分かりにくい、
- 大腿骨頭壊死症
- 不顕性骨折(骨に傷があり、骨折しかけている状況)
- 筋肉や腱の損傷
などを調べる際に有効です。
必要に応じて連携医療機関でMRI検査をご案内します。
股関節の痛みの治療法
原因によって治療法は異なります。
薬物療法
痛みや炎症を抑えるために、
- 消炎鎮痛薬
- 湿布
などを使用します。
リハビリテーション
股関節の痛みではリハビリが非常に重要です。
当院では理学療法士が、
- 股関節周囲のストレッチ
- 筋力トレーニング
- 歩き方の指導
- 姿勢の改善
などを行い、痛みの軽減と再発予防を目指します。
生活指導
股関節への負担を減らすために、
- 適正体重の維持
- 杖の使用
- 日常生活での動作の工夫
なども大切です。
手術治療
変形が進行している場合には人工股関節置換術などが検討されることがあります。
ただし、多くの患者さんは保存療法で症状の改善が期待できます。
股関節の痛みを予防するには
股関節への負担を減らすためには、
- 適度な運動
- 股関節周囲の筋力維持
- 柔軟性の向上
- 体重管理
が重要です。
また、痛みを感じたら無理をせず、早めに相談することが悪化予防につながります。
まとめ
歩くときの股関節の痛みは、筋肉や腱の炎症だけでなく、変形性股関節症や腰の病気、大腿骨頭壊死症などが原因となっている場合があります。
「年齢のせい」「そのうち治るだろう」と放置すると、症状が進行し、日常生活に大きな影響を及ぼすこともあります。
一方で、多くの股関節疾患は、早期に診断し適切な治療やリハビリを行うことで、痛みの軽減や機能の改善が期待できます。
大阪市平野区・八尾市で股関節の痛みにお悩みなら
みかわ整形外科クリニックでは、整形外科専門医が股関節の痛みの原因を丁寧に診断し、患者さま一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。
レントゲン検査や必要に応じたMRI検査のご案内、理学療法士によるリハビリテーションを通じて、痛みの改善と再発予防をサポートしています。
大阪市平野区はもちろん、八尾市からも多くの患者さまにご来院いただいております。
歩くときの股関節の痛みや足の付け根の違和感が続く場合は、自己判断で我慢せず、お気軽にご相談ください。早めの受診が、快適な日常生活を取り戻す第一歩となります。
監修医
みかわ整形外科クリニック
院長 三河 聡志
日本整形外科学会専門医。
近畿大学医学部卒業後、基幹病院にて外傷・関節・脊髄疾患など幅広い手術・診療に従事。
2023年「みかわ整形外科クリニック」を開院。
地域のかかりつけ医として一人ひとりに寄り添う医療を提供している。
所有資格
- 日本整形外科学会専門医
- 日本整形外科学会認定リウマチ医
- 日本整形外科学会認定スポーツ医
- 麻酔科標榜医
医院詳細
〒547-0012
大阪府大阪市平野区長吉六反4-6-13
長吉六反クリニックビル 2階
みかわ整形外科クリニック
